創業融資とはどういうもの?
会社を立ち上げたばかりのころは、十分なお金がないことがほとんどになります。そのため、銀行などからお金を借りたいところですがそう簡単に貸してくれません。
そこで、創業融資を利用する方法があります。これは、そもそもどのような内容なのかを理解しておきましょう。
なぜ創業融資ができあがったのか
日本には、たくさんの会社がありますが、できたばかりの会社も少なくありません。会社を立ち上げたころは、たいていの場合十分なお金がないです。もちろん過去に会社を立ち上げて新たにまた別の会社を立ち上げる場合は必ずしもお金がないわけではありませんが、初めて会社を立ち上げるならば資金をどのようにして集めるかが大きな問題です。
この点、銀行がお金を貸してくれるので銀行に融資を依頼する方法も考えられるでしょう。確かに、銀行はお金を貸すところですので、これから事業を始めたい場合には、銀行に頼ってみるのも一つの方法かもしれません。
ですが、銀行はそう簡単にお金を貸してくれないのが基本になります。少なくとも、不動産担保などがない限りお金を貸してくれないといってよいでしょう。
なぜお金を貸してくれないかといえば、不良債権になってしまう可能性が高いからです。銀行のデータによれば、会社を立ち上げたけども10年後には1割程度の会社しか残っていないことが分かっています。9割の会社は途中で倒産したか、あるいは倒産する前に辞めたかになるでしょう。
そのようなデータをみると、銀行がお金を貸したがらないことが理解できます。ですが、日本経済を発展させるためには、単に働く人を増やすだけでなく雇用をする会社がなければ意味がありません。
そこで、実は会社を立ち上げることを国が推奨している傾向にあります。ただ、銀行は貸し渋っているのが現状ですので、国としては銀行に頼らず会社の立ち上げを簡単にする方法を考えなければなりませんでした。
そこで思いついたのが、創業融資になります。これは、国の機関が運営しているため安心して借りることができるのが特徴になります。ただ、必ずしもだれでも貸してくれるわけではなく、しっかりとした条件があることを理解しておきましょう。
例えば、きまった形式の書類を整えたり、面談などを行いどのような事業を立ち上げたいのかをヒアリングすることがあるのです。このような条件がそろってすべて問題ないと判断された場合に、ようやくお金を借りることができます。実際に創業融資で会社を立ち上げた人も多いため、もし興味がある場合には一度申し込んでみてもよいかもしれません。
融資を依頼する理由とは一体何か
会社を立ち上げる場合、創業融資を依頼することになりますが、いったいその理由はなんでしょうか。一番の理由は、事業を始めるときにお金が足りないからです。これは、特に説明はいらないところです。
実際どれぐらいの金額がかかるかといえば、ある程度小さな店舗でも初回だけで500万円ぐらいは用意したいところです。その内訳を見ていくと、まず店舗を借りるときのテナント費用です。また備品や設備などもそろえなければいけない場合にはそれらをそろえるのにお金がかかります。
そして、登録費用や登記などの費用もこれに該当するでしょう。商品を扱う場合は、事前に商品を購入しておく必要がありますのでその初回費用も考えるとやはり500万円以上はかかると考えてよいです。
さらに、従業員を雇う場合は毎月の給料を確保しなければいけません。このように、何かとお金がかかるため個人ですべて用意するのはなかなか難しいです。創業融資を利用するもう一つの理由は、信頼度がアップすることでしょう。
新しく会社を立ち上げた場合を考えてみると、経営者としてはいったい何をほしがっているのかが重要になります。経営者のほしがっているものは当然利益になりますが、その利益を出す前提として必要なのは会社の信頼になります。取引き先から信頼されることにより、ようやく利益を得るための条件が整ってくるといっても過言ではありません。
では、取引き先はどのような部分を見てその会社を判断するでしょうか。これに関しては、多くの場合会社の資金になります。資金がそれなりに大きければ、安心できる会社と考えるわけです。
なぜかといえば、資本金がしっかりしていれば倒産をする恐れが少ないからです。例えば、飲食店を開く場合を考えてみましょう。取引き先は、飲食店に商品を売却した場合、通常手形を利用することになります。
この手形は、すぐに現金化されるわけではありません。たいていは60日ないしは90日の日数がかかります。ですがその間に会社の経営が悪化してしまうようなことも少なくありません。
この時、倒産してしまうと手形を現金化することができないためお金を回収することができなくなるわけです。それならば、最初から資本金がしっかりあって安心して取引きができるところに任せるのがよいでしょう。
このように、会社間においては相手の会社の資本金がどのようになっているかはとても高い関心ごとです。ただ、立ち上げたばかりの会社でそれほど大きな資本金のところはありません。
少なくとも、株式会社ならば300万円ぐらいの資本金があれば充分です。このお金は、創業資金として借りることができますので創業資金を利用することで信頼を作ることができ、会社の売り上げが伸びるきっかけになるといってもよいです。
創業融資のメリットやその条件を探る
では、創業融資のメリットはいったいどのような点にあるでしょうか。信頼を得ることもメリットの一つといえますが、それ以外にもいくつかあります。まず、出だしがスムーズになることです。
事業を始めたばかりのころは、ちょっとしたお金でも使うかどうか迷ってしまう傾向があります。ですが、必要なところにはしっかりとした資金を使わなければいけません。この点創業資金を借りることができれば十分なお金を初期の段階から使うことができますので、ある程度加速度的に規模を大きくすることも不可能ではありません。
次に、長期の借り入れを設定することができる点です。短期間で返済しないとすればかなり厳しい結果になることは少なくないでしょう。なぜなら、会社を立ち上げてから通常3年から5年ほどは赤字の状態が続くからです。
ですが、長期間の借り入れができることから黒字になってからゆっくり返済することも可能になるでしょう。それ以外でも、金利が低いことが挙げられます。このように魅力はたくさんある創業融資ですが、利用するときに条件があります。
それは、事業開始後に税務申告を2回以上行っていないことです。さらに借り入れできる金額は、希望者がどれだけ事前にお金を持っているかによって変わってきます。
お金をより多く持っていればたくさんのお金を借りることもできますが、そうでない場合はそこまで多くのお金を貸してくれません。会社立ち上げを志したならば、ある程度お金をためておいた方がよいのはこのためです。
創業融資とは、会社を立ち上げたときの融資を意味しています。新しい会社の場合は、銀行がなかなか貸してくれませんので、その代わり国が創業融資制度を設けて新しく事業を興す人にお金を貸すようにしています。
早い段階で融資を受ける理由は、初回のうちからある程度お金が必要なことも理由になりますが、それ以外でも十分な資本金を持って会社を立ち上げることができればほかの会社から信頼されやすいからです。
メリットは、金利が安いことなどが挙げられます。このように、創業融資を利用すれば早い段階で事業を軌道に乗せることができ、安心した経営をすることが可能でしょう。